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ベトナムでの診療報告

3度目のベトナム訪問となります。
ベトナムの商業都市ホーチミンは訪れる度に大きく変化していて感心させられます。バイクの群れと騒音は相変わらずですが、以前は見られたバイクの4人乗り、5人乗りは姿を消し、信号の在って無いに等しかったマナーの悪さも改善され、道端に生ごみが放置され異臭を放っていた町もきれいに清掃されていました。
今回は日本から歯科医師が2名、歯科衛生士1名、学生1名の少人数パーティーで、何ができるか不安がありましたが、ベトナムでベトナム人歯科医師1名、現地在住の日本人1名それに日本語通訳のベトナム人ボランティア7名に加わってもらい、非常に助かりました。
ベトナムでは歯科大学が2校しかなく歯科医師が絶対的に不足しています。今回参加してくれたベトナム人歯科医師Dr.Thuは今年の7月に卒業したばかりの若い女性ですが、学生の頃から山間部や貧しい人たちの治療にボランティアとして参加してきたそうで、歯科診療に非常に高い理想とプライドを持っていました。
活動の場は1日目が障害者の職業訓練校で、ホーチミンから車で40分、田園風景が広がるのどかな場所にありました。本来は子供の治療ということになっていますが、ほとんどが20歳以上で最高年齢は70歳でした。こんなサプライズがあるのもベトナムです。
治療はごく初期の小さな虫歯がセメントを埋め、痛みがある歯は抜歯です。抜歯を担当した友岡先生は汗だくで頑固な歯と格闘していました。
歯科衛生士である家内はベトナム語で口腔衛生指導をすると張り切って紙芝居を準備して行きました。子供は少なかったのですが、職員、日本語通訳の子供たちが興味深そうに聞いてくれました。おかげで家内のベトナム語への意欲が益々高まったようです。
2日目は市内の路地裏を入ったところにある盲学校です。小、中学校に通う年齢の子が寮で生活しています。親のいない子が多いということでした。歯科治療に対する恐怖心を必死でこらえて治療を受けてくれました。子供たちが必死で治療を受けるのをスタッフ、ベトナム人ボランティアの子たちが暖かく応援して励ましてくれます。終われば皆で褒めます。自然と皆に笑みがこぼれます。来てよかったと思える瞬間です。
日本では当たり前と思っているものが当たり前でないと気づかされるベトナムでの経験は刺激的でもありますが、私にとっては解毒剤みたいなもので、心と体の中にたまったもやもやがとれて元気になります。
パワーをもらったベトナムでの経験を糧に友岡歯科でも患者さんと一緒に喜びを分かち合える治療ができるように頑張ろうと思います。                      副院長  有松 俊明

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